セットアップとトラブルシューティング
EAのパラメータを理解する:短い入力名の裏にある動作を読む
EAの入力名は Risk、Step、StartHour など、短い単語で表されることがあります。しかし、実際の機能を説明するには数行必要かもしれません。MT5が数値を受け付けても、想像したとおりに動くとは限りません。何が変わり、いつ有効になり、何を制御しないのかまで理解することが大切です。
名前は手がかりであり、完全な仕様ではない
MQL5では表示名とコード内の識別子を別にできます。分かりやすい名称や初期値だけでは動作全体は分かりません。変更前に、プログラムのバージョン、入力名、対応する説明書を照合してください。MQL5の入力変数リファレンスに表示名の仕組みが説明されています。
まず README.txt で導入方法と動作上の注意を読み、PARAMETERS.pdf で該当する項目を確認します。商品ページの一覧は索引として、同梱文書は詳しい背景を知るために使えます。EX5版は公開された入力項目を設定できます。MQ5ソースがあれば使われ方も追えますが、ロジック変更後は再コンパイルとテストが必要です。
変更前に答えたい六つの質問
- 目的:エントリー条件、ロット数、決済、表示やログのどれを変えるのか。
- 単位:ロット、ポイント、価格、秒、バー数、割合のどれか。割合なら何に対する割合か。
- 値の意味:有効な範囲はどこか。0は何を意味するか。必ず無効化になるとは考えない。
- 依存関係:別のモードやスイッチを先に有効にする必要があるか。自動ロット計算中は固定ロット値が使われない場合がある。
- 範囲とタイミング:新規注文か保有ポジションか、対象銘柄だけか口座全体か。毎ティック、新しいバー、初期化時のどこで参照されるか。
- 確認方法:どんな観察結果なら意図した動作と判断できるか。テスト前に書いておく。
よくある名前ほど補足を読む
以下は読み方を説明する仮の例で、特定商品の仕様を示すものではありません。
- Risk:残高に応じたロット倍率かもしれませんし、損切り距離から数量を計算する仕組みかもしれません。1という値だけで最大損失が1%に制限されるとはいえません。
- StopLoss / Step:100 points、100 pips、価格差100は別物です。銘柄のポイントサイズとEAの換算を確認し、為替の慣例をそのまま金やBTCに当てはめないでください。
- MaxSpread:新規エントリーだけを止め、既存ポジションの管理は続ける場合があります。新規取引がないこととEA停止は同じではありません。
- StartHour / EndHour:どの時計を使い、日付をまたぐ時間帯をどう扱うかを確認します。サーバー時刻、UTC、パソコンの現地時刻は異なります。
- Trailing / Mode:距離設定が利益条件と有効化スイッチに依存する場合があります。無効な項目を変更して動作が変わらなくても、不具合の証拠にはなりません。
検証できる一文にする
記録の型は、バージョン → 入力名 → 単位 → 有効なモード → 対象注文 → 期待する現象 → 戻す値です。不明な点は推測せず「要確認」とします。
例:「スプレッドが文書に記載されたポイント単位のしきい値を超えたら新規エントリーを行わず、既存ポジションの決済はそれぞれの規則を継続する」。この期待を使えるのは、その商品文書が実際にそう定義している場合だけです。境界付近のログと注文履歴を確認します。
学習と検証を進める手順
- 納品ファイルは変更せず保管します。基準のSETを保存し、バージョン、銘柄、時間足、口座条件を記録します。
- 一つの疑問を選び、一項目または必ず連動する最小限の組を変更します。変更前後の値を残します。
- 正しいバージョンにSETを読み込み、有効な値を再確認します。単独テストではValueを確認します。Start、Step、Stopは最適化の範囲であり、通常実行中の自動切替ではありません。
- 同じ履歴、コスト、試験条件で比較します。最終利益だけでなく、疑問に関係するエントリー、ロット、決済、ログを見ます。
- 対象条件が一度も発生しなければ未検証です。その条件を含む期間や制御されたテストを選びます。
- 結果をSETと一緒に保存し、理解した設定をデモ口座で試します。基準へ戻す手段も残します。
MT5テスターの説明では単独テストと最適化を区別しています。続いてSETの保存と確認、再現可能なバックテストを参照してください。
意味が分からないときの質問方法
サポートにはバージョン、正確な項目名、値、関連モード、期待した動作、短いログ抜粋を伝え、パスワードは送らないでください。ソースがあれば参照箇所と分岐を追えます。AIの説明は質問を整理する助けになりますが、実行中のバージョンの動作を証明するものではありません。
単位、依存関係、環境を理解せずに他人の「最適設定」を読み込まないでください。SETは設定の保存であり、成績の保証ではありません。文書は意味を説明し、テストは実際に確認した条件で起きたことを示します。













